遥か昔の高校山岳部時代、新入生歓迎山行は「乾徳山」だった。
数年前大人買いをした「日本登山大系-東京近郊の山」の中に「乾徳山の岩場」を見つけた時、はるか彼方な時を隔てても、つい昨日の事のように思い出され・・・と書きたい所なのだけれど、どうもカラカラ音を立てる8mmフィルムを見るように思い出すから、やっぱ遥か彼方の昔じゃん。
ま、それはともかく、ドキドキしながら登った山頂直下の鎖場の続きには、登られていた岩場があると知り、ピッチを切るクライミングにとにかく行きたくてしょうがなかった頃から気になっていた岩場の一つではありました。それが後回し後回しになり、やっとこさH川さんK田さんを拉致して行ってきました。
大平牧場に車を置き、秋の日差しのハイキングで、頂上直下鎖場手前の見晴らしの良いちょっとした広いテラスまで。目印のケルンを確認し、ザックを下ろし下降支点の確認。隣のテラスから覗き込むと、ありました、リングボルトの下降支点。ルンゼを懸垂×2回。斜面が緩んできた所を見計らって、西斜面をトラバース(上から見て右)すること15分。ネットでは迷ったなんて記事もあり、取付きの岩場の写真を頭の叩き込んでおいたので迷わず到着。
取付きの岩場は写真に比し、実際見てみると、案外小さいし思っていたよりも高さも無い。
3ピッチのショートトリップで、2P目をH川さん3P目をK田さんがリードして楽しく終了。1Pだけクライミングっぽく、2~3Pは岩稜歩きと言う方が正しいかも。多少というか大いに物足りなさが残ったが、H川さんの久しぶりのリードとK田さんの初オンサイトリードで充実したので、良しとしましょう。支点がプアだとか岩も脆いと聞いていたけれど、何の事はない、普通の感じ。
帰りは山頂でまったりして秋の日差しが残る中のんびり下山。終始富士山を背後に見ながらのクライミング&ハイキングでした。